2012年4月20日から22日にかけて、霊隠寺において「雲林茶会(春季)」が時間通りに行われ、各界の茶飲み友達、信者、居士など約500人が参加した。これらの参加者たちは、心行くまでお茶を飲みながら禅を論じた。
今回の茶会は「花語茶香」をテーマに、主に「龍井茶(法浄禅茶)」、「鉄観音」、「武夷岩茶」を飲みながら、茶の品評をした。(茶会のすべての活動は夜、大雄宝殿の前で行われる予定であったが、初日の夕方から雨が降ったので、急遽法堂に変更された。)
茶会の中で、一連の茶道や文芸にかかわるパフォーマンスが行われ、七弦琴、笛、梵唱の音の中で、お茶を品評する審査員と茶人達が茶を媒体にして、禅、茶、人生を話し合って、生きることの意義を味わった。春の匂い、お茶の香り、禅の活力、これら全てが山奥の古寺の晩鐘の音とふんわりとした線香の匂いが漂う雰囲気の中に溶け込んでいた。
散会の時、審査員は数多くの意義深い品評の言葉を殘した。例えば、「龍井茶(法净禅茶)」に対する感想には、「第一回は濃く、第二回は清らかで、第三回は香る」という念の入った言葉があり、また、「白馬入蘆花(白馬が蘆花のある所に入ると、馬も蘆花も白いから区別できなくなる)」という詩意豊かな品評もあった。更に「Peace(平和)、Silent(静か)…、Smoothness(滑らか)、Spring light(春光)、Breeze(微風)」という異国情緒たっぷりのものもあった。
筆者は茶人ではないが、偶に飲むことがある。そこで分かることは、茶を飲むことで一番大事なのは「静」であるということである。環境も心も静かであれば、茶に含まれる三味及び人生の真味が味わえる。日々を生きることもこれと同じではなかろうか。もし苛立つ心を取り除き、また名利心を断ち切れば、心が和らぐようになる。そうすれば、どこにも茶道の真義があるようになり、何物にも禅の光が輝くのだと思う。
編集者:性恩行者 編集日付:2012-04-23
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